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左手に海を見ながら、おが潮風街道を車でひた走る。
冬は鈍色、夏は真青、目の前の海は季節によって色を変える。
急なカーブの続く幹線道から細い道を入ると
海沿いのその村は私たちを静かに出迎えてくれる。
加茂青砂。
幹線道の無い時代、
この村に行きつくには大きな壁を越えなければならなかった。
それがカンカネ洞、今回の目的地だ。
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洞窟手前に看板が佇んでいる。
―それは当時、門前から加茂青砂のカンカネ洞まで来たところ、道が途絶えていたため、ここを通る人は岸壁にカギをかけて登ったことからそう呼ばれたのです。…夜には錠前をおろして怪しい者の侵入に備えました。―
現代のおが潮風街道から来ると、この説明文の意味は理解しがたい。
なので解説しよう。(^^)
矢印のように海岸沿いに歩いて来ると丸で囲んだ岩山が邪魔なのでかぎ爪を使って周りを伝った。途中から洞窟の中に入ることになり、洞窟の出入り口には扉があったのだろう。その扉には夜になると錠前がかけられ、怪しい人が村に入って来られないようにした。こういうことだと思われる。
ここに扉と錠前があったのであろう。
洞窟の入り口は広く、そして、奥は暗い。
中に入ってみる。
天井にも穴。
奥には波を避けられる場所もあり、
大昔は遭難した漁民の避難場所でもあったか。
外からかぎ爪でここまで入ってくるのはさぞかし大変だったであろう。
だが、漁民なら船で村まで来れば容易い(たやすい)。
馬で海岸沿いをやってきて、
岩に阻まれて最後は徒歩。
つまるところ、
村に立ち入らせたくなかったのは徴税の役人か。
ふと、江戸時代に思いを馳せたくなった。
歴史の勉強と冒険の一石二鳥。
おが潮風街道沿いにカンカネ駐車場という名の駐車場があるが、そこは洞窟の上に位置し目指す洞窟まではかなりの距離がある。
洞窟に行くには漁港のある浜辺まで下りた方が良い。細い道を入っていき、海に突き当たったら左に曲がり奥まで数百メートル。洞窟のすぐ脇にある加茂青砂海岸緑地広場には、駐車場、トイレがあり心配無用である。家族で海水浴できるこじんまりとした砂浜、岩場、そして、洞窟。
海辺で遊ぶのにこれ以上の場所はない。
冒険心がくすぐられる。少年の頃に来たかった。
住所は秋田県男鹿市戸賀加茂青砂
加茂青砂漁港辺りには民宿もあり、旨い魚にもありつける。
訪れる人はまばらで、小さな砂浜ですら人で埋まることはない。
家族での夏の思い出作りには最適である。
※洞窟内は足場が悪いので子供だけでは行かないようにしましょう。夜の探検は命にかかわるので絶対やめましょう。
次回はおすすめの温泉をご紹介します。
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